2月4日(木) 13:30 -- 14:30 吉川 仁 (京都大学学術情報メディアセンター) ``非破壊検査に関する欠陥決定問題の定式化と数値解法について'' <研究発表要旨> 構造物の健全評価や材料の性能評価に超音波を用いた非破壊検査が行われている。 非破壊検査では内部欠陥からの散乱波を計測するが、多くの非破壊評価法におい ては、計測される散乱波の到達時間のみを利用し内部欠陥位置を推測するに過ぎ ない。高い精度の内部評価を行うには、散乱波到達時刻だけでなく計測波形に含 まれるより多くの情報を用いた逆解析を行う必要がある。そこで、非破壊試験を 初期値境界値問題としてモデル化し、散乱体を含む材料内部の波動伝播を正確に 数値的に表現する。本講演では、レーザ超音波試験をモデル化し、時間域の境界 積分方程式法を用いた波動解析手法を示す。また、レーザ超音波非破壊試験で得 られた計測データを用いた欠陥決定の結果も示す。