5月29日(木) 15:00 -- 16:30 大浦 拓哉 (京都大学数理解析研究所) ``変数変換型数値積分公式の最適化について'' <研究発表要旨> 変数変換型の代表的な数値積分公式には,"伊理,森口,高澤によるIMT 公式"と"高橋,森によるDE公式"がある.DE公式はある意味で最適な変数 変換型公式であり,関数計算回数 $N$ に対するDE公式の漸近誤差は $\exp(-c N/\log N)$,$c>0$ である. 一方,1970年発表のIMT公式の漸近誤差は$\exp(-c \sqrt{N})$であり, DE公式の性能には遠く及ばない.また1982年に室田,伊理により発表され た,IMT変換を2回,3回,…と繰り返す公式においても,漸近誤差はそれ ぞれ $\exp(-c N/(\log N)^2)$,$\exp(-c N/\log N/(\log\log N)^2)$,… となり,単独のIMT公式よりは精度は上がるものの,DE公式には及ばない. 本講演は,2008年に講演者により発表されたDE公式と同じ漸近誤差を達成 するIMT型積分公式について紹介する. セミナー室: 京都大学 文学部東館2階 262号室 (応用解析学講座セミナー室) ●学内建替え工事のため、応用解析学講座のセミナー室は「文学東館」に移動 しています。文学部東館は、地下に中央食堂のある建物の北隣です。 ------------------------------------------------------------- セミナー連絡先: 京都大学大学院 情報学研究科 複雑系科学専攻 磯 祐介 e-mail; iso@i.kyoto-u.ac.jp