数値解析・応用解析セミナー 12月1日(木) 15:30 -- 17:00 田中 泰 (京都大学情報学研究科) "誘電体の電磁波動散乱問題に対するCharacteristic Basis Function Methodの検討" <研究発表要旨> 無線通信やレーダ観測における電磁波動散乱問題の解析にはモーメント法 (境界要素法)がよく用いられているが、近年、様々なモーメント法の 高速解法の中で CBFM(Characteristic Basis Function Method)が注目を 受けている。CBFM は散乱体を複数の領域に分割し、各領域の大域的な特性を 表す基底を散乱問題に応じて適応的に生成する方法である。CBFM は従来の モーメント法に比べて求解する未知数を大幅に低減できる一方で、従来の モーメント法と同様に誘電体の散乱解析において反復法の収束性が悪化する という問題を有している。 本講演では、電磁流の双対性を考慮した基底の直交化と Calderon の 前処理を用いるこにより、上述の収束性悪化を回避した CBFM について 解説する。さらに単純形状の誘電体に対する解析結果を例に、その有効性に ついて論じる。 ●セミナー室: 京都大学 総合研究12号館 2階203号 (応用解析学講座セミナー室) ●総合研究12号館はキャンパスマップでは「京都大学本部構内 54番建物」です。 ------------------------------------------------------------- セミナー連絡先: 京都大学大学院 情報学研究科 先端数理科学専攻 磯 祐介 e-mail; iso at i.kyoto-u.ac.jp